Vietnam project report 2014

     国際貢献活動レポート

 
 

今年もみなさんの募金やご支援をベトナム山岳部の最貧困の少数民族の子供たち198名に届け、大変喜ばれましたことをご報告いたします。

ベトナムはインドシナ半島の東半分を占め、国土の80%は山岳地帯です。人口は8877万人で、人口の88%はベトナム人(キン族)が占め、残り12%は53の部族で構成されています。ベトナム人は都市部や平野部に集中し、残りの少数民族は高原や山岳地帯に住み貧困生活をするという多民族国家です。最近、平野部では経済復興もして少しずつ豊かになってきておりますが、少数民族は旧態依然の農業中心の貧困生活です。

訪問地域はかつてのベトナム戦争時代に米軍により大量の枯葉剤がまかれたり、大変な爆撃に見舞われた区域で現在も地下水にはダイオキシンがあるそうです。この地域は一般外国人の入村が禁じられている地域ですが、現地支援メンバーの説得で入村可能となりました。

今年は昨年に引き続き、ベトナム中部Quang Binh(クァンビン)省の山岳部にあるTruong Xuan Commune (トゥルンサン自治体)の3つの小学校を訪問しました。 12月1日(月)午前中の授業中に各学校の 1-4年生の教室を順番に訪問しました。左の写真のように個別の体型に合わせたダウンジャケット198枚が配られ、特に厳しい状況下にある2つの小学校では90名に奨学金500,000ドン($25)をリストに合わせて手渡しました。子供達は全員が昨年手渡した通学バックやレインコートなどをしっかりと利用してくれておりました。今年は先生方からの要望に沿った支援でしたが、3つの小学校の教育長的立場の方と人民委員会代表も同行してくれました。学校を離れる時は先生方や子供達全員が手を振って見送ってくれました。

今年も日本からは妻の同行支援がありました。
現地からの支援メンバーは以下の4名でした。
Nhat(ニャット):
7年間、支援物資の現地調達や現地との調整役をしてくれている現地のリーダーです。子供達からも大人気でホーチミン在住。国際NGO(CARE International所属) のHIV/AIDS人権プロジェクトリーダー経験者で、現在はベトナム全体の災害支援などで活躍中です。ベトナム語と英語の通訳も担当。(CAREは戦後の日本でも食糧難の時代に脱脂粉乳などを全国の小学校に供給したような国際的NGO組織としても有名ですね)

Huong(フォン):
国際NGO(PLAN International所属)メンバーで、訪問した地域の児童教育支援を担当している女性。Quang Binh省に在住。昨年から当NPOを支援している。

Huyen(フイエン):
国際NGO(PLAN International所属)メンバーで今年初めて参加。
Huongと一緒に現地の教育支援活動をしている。

Viet(ヴィエット):
日本のベトナム領事館6年間勤務経験のある外交官でニャットの親友。現在もベトナム外務省で働き、全土を飛び回っている当NPO支援者のひとり。今回はダナン出発直前に激励訪問を受けました。

上記3名はそれぞれが国際NGO組織に所属し、通常は規模の大きな支援活動をしています。しかし当NPOの貢献姿勢を理解して、それぞれがあくまで個人的なボランティアとして協力参加してくれています。訪問経費やその他も自己負担で協力してくれました。今回の訪問経過は下記の通りかなりの強行行程でしたが子供達の明るい笑顔で元気に復活することができました。

11/29(Sat): 成田→ダナン国際空港着19:30(6時間フライト)
            ニャットが出迎え→近くのホテルに3人で同泊。
11/30(Sun): ホテルに外交官Vietが激励訪問。朝食歓談。
           ドライバー付チャーターカーで雨模様の中の出発。
           ダナン発8:20→178km→QuangTri(クァンチ)ホテル着14:30
           途中フエ(日本の京都のような観光地)にて昼食後、有名なパ
           ゴダなどを見学。
            17:00 奨学金仕分け作業を3人で実施し、90名分を作成。
            18:00 ニャットの生家訪問、家族と歓談、夕食後、ホテル泊
12/1(Mon):  5:00起床、山岳部へ向かうための4WD車でホテル発
   6:00→110km→Troung Xuan着8:15
            フォンとフイエンに合流、教育長や地域人民委員会代表に
   挨拶。山岳部の3つの小学校を訪問、手渡し支援活動を
   展開。(終日雨模様)
   11:00学校発→ドンホイ11:45で現地協力メンバーとの昼食
   歓談と交流。
            13:30ドンホイ発→180km→フエのホテル着17:40
12/2(Tue): 台風接近で終日嵐模様の天候。ホテル泊
12/3(Wed): 12:00ホテル発→110km→ダナンホテル着15:00
12/4(Thr): 8:45ホテル発→ダナン国際空港11:00発→成田着18:00

当NPOの理念である末端現場で Hand-to-Hand  ”ひとりひとりに確実に手渡す” という貢献活動が今年も達成できました事をここにご報告致します。今年度の奨学金募金の際には大変なご理解とご支援を頂きましたたくさんの皆様方へはここで再度、心から御礼を申し上げます。来年度への継続的なご支援もどうぞよろしくお願い致します。今後も当NPOを通して世界の「一隅を照らす」ことを目標に活動推進していく覚悟です。来年も公募金35万円+NPO-LESAからの35万円、計70万円募金を目標に活動をすすめていきます。                     (Dec. 5, 2014 記、伊東眞一)

11月29日--- 12月4日, 2014

 ベ ト ナ ム 第7回 目 支 援
English→http://www.npo-lesa.org/2014vietnamE/English.html

ニャットさんの名前読み上げ

フォンさんのサイズ調整

最初の教室での記念撮影

ニャットさんの奨学金の目的説明 

勉強用具代だよ!

個別に手渡しの奨学金

奨学金の使い方説明(裸足の人はサンダルを買おう!)

過去の貢献活動レポート:

2019

2018

2017

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2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008

2006



       

生徒と先生全員が2階テラスからも手を振ってさよなら!

2校目の大きな学校

2校目のある教室での記念撮影

3校目の小さな学校

雨の合間での校庭で記念撮影

これで全校生!また来てねと手を振ってお別れ

左手前よりフォン、ニャット、ドライバー

右手前よりフエン、和子   昼食

左手前よりフォン、和子、伊東、ニャット、フエンとの交流会

チャーターした4WD車

フエ市内のオートバイラッシュ

フエ市内のオートバイ事情

教育長や現地メンバーとの調整

前日の奨学金仕分け封入作業(ホテルロビーで)