Vietnam Project report 2016 

           国際貢献活動レポート

 




































第9回目支援活動:ベトナム中部 山岳部族の児童対象  2016年 11月26〜29日

     

 

今年もみなさまからのたくさんの募金やご支援をベトナム山間少数部族 Truong Xuan Commune(トゥルンサン自治体)の子供たち201名にお届けすることができました。ここはベトナム中部、クァンビン県ドンホイ市から25kmほど山岳部に入ったところにある自治体です。そしてたくさんの子供たちから大変喜ばれましたことをご報告いたします。


ベトナムはインドシナ半島の東半分を占め、国土の80%は山岳地帯です。人口は8877万人で、人口の88%はベトナム人(キン族)が占め、残り12%は53の少数部族で構成されています。ベトナム人は都市部や平野部に集中し、残りの少数民族は高原や山岳地帯に住み貧困生活をするという多民族国家です。最近、平野部では経済復興もして少しずつ豊かになってきておりますが、少数部族は旧態依然の農業中心の貧困生活です。訪問地域はかつてのベトナム戦争時代に大量の枯葉剤がまかれた地域で、外国人の入村が拒否されているところです。現地支援メンバーの説得で入村可能となりました。


今回日本からは私一人での訪問となりました。これは妻、和子の直前の骨折入院事情でした。 ベトナムでは計8名のボランティア支援がありました。男性はリーダー格のニャットさんと息子のビンちゃん、ベトナム政府人事院に勤務しているビエットさんと現地参加のナムさんでした。女性はフォンさんとその娘たちスーちゃんとキャンディちゃんと現地参加のリーさんでした。みなさん長年一緒に支援活動をしてきている私の親しい友人たちです。

ニャットさんとフォンさんとリーさんは国際的なNGO団体 (Save the ChildrenとPLAN International) で活躍しています。その他はその家族や友人です。


成田台北ハノイ空路で9:30am発、3:40pmにハノイ到着しました。ベトナム政府で働くビエットさんがホテルに出迎えてくださり一緒に食事の後、ハノイ駅の夜行列車の4人寝台ルームまで連れて行ってくれました。夜行列車は8:30pmにハノイ駅を出発しドンホイ駅には翌朝6:20am着でした。レール事情が悪く眠れない上に同室の3人のベトナム人にも全く英語が通じなくて心細い一人旅でした。ドンホイ駅ではニャットさんとナムさんが早朝から準備して待っていました。やっと英語の通じる2人に会えてほっとしました。ナムさんはハノイ大学出身のエリートビジネスマンです。


3人でベトナムで有名なフォーで朝食をとった後、奨学金をベトナムドンに両替するための店に行き、その後は子供達への栄養補給支援のための牛乳パックを問屋で87名分購入しました。(180ml x 4個 x 87名分=348パック)

喫茶店で87名分の奨学金封筒を作り、その後は女性4名と合流して山間部族の小学校へ向かいました。


今回の支援セットは通学バッグ+学習用具セット(ノートや鉛筆など)を201名分準備しました。また、小学校の近隣にある2つの幼稚園に雨で帰宅困難の時に利用するための簡易ベッド85台(写真参照)を提供しました。みなさんの募金額は現地では10倍以上の貨幣価値があり、支援物資も全て現地調達されました。


支援校3校のうち2つの小学校訪問では87名分の「奨学金+ミルクパック+支援セット」を手渡しすることができました。もう1校には114名分の支援セットのみを贈りました。1校目も2校目も校門の周りは日曜日でしたので父兄も集まって到着を待ってくれていました。校長や教師に挨拶し、子供達は校庭に整列していましたが、私を見るとすぐに3曲を全員合唱で歓迎してくれました。そして「アイトウ(Ito)さんまたきてくださりありがとうございます」とかなり練習した日本語で一斉に言ってくれました。そして「奥様が早くよくなりますように!」と全員で言ってくれた時にはとても感激しました。子供達代表の遠路訪問への感謝の言葉、これはベトナム語でしたのでニャットさんの同時通訳でした。次に私からの「よく遊び、よく勉強していましたか?」というメッセージにつづき、ボランティアメンバーとともに「奨学金+ミルクパック+支援セット」の手渡し作業が始まりました。手渡す時にはここでも片言の練習した日本語で「ありがとう」と言ってくれました。この可愛い子供達の日本語と明るい微笑みは私の長旅の疲れをとても心地よく癒してくれました。その後は私のリコーダー伴奏で全員で「地球はみんなのもの」という子供達全員が誰でも知っている歌を合唱しました。その後、2校目は更に山奥にある規模の小さい小学校でしたが、子供達は大変明るくて元気がよく、素晴らしい笑顔で我々全員を迎えてくれました。1校目と同様の活動を進めることができました。教師たちも全員が集まり、我々をどのように歓迎したらよいかということを生徒たちと一緒に準備してくださっていたことがよくわかりました。2つの幼稚園に贈った簡易ベッドは園長が出てきて山積みされているものを確認することができました。


小学校訪問後は現地ボランティアメンバーたちの住むドンホイ市に戻り、お礼の昼食交流会を持ちました。そのメンバーのナムさんとフォンさん家族はさらに私を夕食に招待してくれました。そして翌朝はやはりナムさんとフォンさんがホテルからドンホイ空港へ送ってくださり、11/28 10:00am発の国内線でハノイ市へ戻りました。


今年は565,000円(US$5,000)の予算で支援活動を進めました。みなさんからの募金とNPO-LESAからの支援金でした。当NPOの理念である末端現場で Hand-to-Hand  ”ひとりひとりに確実に手渡す” という貢献活動が今年も達成できました事をここにご報告致します。今年度の奨学金募金の際には大変なご理解とご支援を頂きましたたくさんの皆様方へここで再度、心からの御礼を申し上げます。来年度への継続的なご支援もどうぞよろしくお願い致します。来年も       計60万円募金を目標に活動をすすめていきます。              (Dec. 6, 2016 、伊東眞一)


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