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vietnam Project report 2017

国際貢献活動レポート

今年はベトナム中部の山岳部族でクァントリ県ダッコン地区のタロン生活共同体を訪問しました。9小学校の1-5年生、477名のうち、直接支援は6校250名を対象に活動を展開しました。残り支援は別途届けられました。

4名の医師と3名の理容師を引率して、歯科を含む健康診断での薬や栄養剤の支給や理髪サービスを提供しました。また、例年の学習用具パックや歯ブラシ、歯磨き粉、石けん、防寒衣料、ミルクなどをたくさん提供することができました。そして石けんを使った手洗い方法や歯磨き方法などの衛生指導も実施しました。

ベトナムは国土の80%は山岳地帯で人口は9250万人です。人口の88%はベトナム人(キン族)が占め、残り12%は53の部族で構成されています。ベトナム人は都市部や平野部に集中し、残りの少数民族は高原や山岳地帯に住み貧困生活をするという多民族国家です。最近、平野部では経済復興もして少しずつ豊かになってきておりますが、少数民族は旧態依然の農業中心の貧困生活です。

日本からは妻和子の同行と、ベトナムでは上記医師団を含む計12名のボランティアチームやその家族たちの支援がありました。リーダー格のニャットさんとラムさんとは過去10年間、協働してきました。彼らはNGOでの活動経験豊富な人達です。地元の県からは女性2名、センさんとビンさんにその家族や子供たちが参加しました。彼女達はいつもニャットさんの貢献活動を支援している方々です。両女性はオーストラリアでそれぞれ法学博士や法学修士の資格をとった才女達で、県の裁判所や税関で働いています。

11/25、日本からは成田空港からの直行便でベトナム中部ダナン市にまず到着しました。ここは135万人の大都市で、数週間前にAPEC国際会議が開かれれました。空港にはニャットさんと息子のビンちゃん、ラムさん、センさんたちが出迎えてくれました。そして空港からは運転手付きのチャーターした車で180km北方のドンハという町まで移動して、ここで全員で夕食後、ニャットさんの生家に一泊しました。日本からは10時間以上の移動距離でした。

翌日、目的地のタロン生活共同体はここから別のチャーターしたワゴン車で朝6時半の出発でした。2時間半かかるの西方の山奥で、ラオス国境に限りなく近い山中でした。ワゴン車には医師団を除く10名とミルクパックがたくさん積まれていました。

学校に到着するとすでに近隣の小学校からもたくさんの児童や父兄が集まっていました。校長以下、教師陣も日曜出勤で既に別送されていた山積みの学習用具のパック作りを全員が手伝いしました。パックの中にはノート5冊、筆入れ、クレヨン、ミルクパック、石けん、歯ブラシ、歯磨き粉、鉛筆、定規などが入っています。250名分をつくりました。順番に学習用具を貰った児童たちは、こんどは健康診断とビタミン剤や栄養剤の支給を受け、さらに希望者へは理髪サービスを順番に進めました。そして別教室では歯ブラシしの仕方や、石鹸での手洗い方法の衛生指導をうけました。全員がリストにそって名前が呼ばれ、その中でもとくに貧困な児童には奨学金を手渡していきました。また一方、貧困な父兄達には寄付された防寒具（ダウンジャケット）100着をこれもリストにそって配布していきました。この地域では大きなイベントとなり、私服警官も数名で警護と監視をしていました。

昼食は教師を含めた全てのスタッフ24名で取りました。

その後、午後には数キロ離れた別の山中の小学校を訪問し、まったく同様の支援活動を展開しました。

ベトナムは雨期の最期の季節で何処でも雨模様でしたが、子供達は大変明るくて元気がよく、素晴らしい笑顔で我々全員を迎えてくれました。支援して下さった教師や地区の役員の方々には日本から持参した、「友情」と書道で書いたウチワやチョコレートをプレゼントしました。500個の石鹸、歯磨き粉、歯ブラシはユニリーバという支援企業からでした。

今年は700,000円の予算で貢献活動を進めました。皆さんからの募金と今年は5月からAirbnbという会社の支援で開始した外国人旅行者240名向けの書道体験セミナーからの募金でまかなうことが出来ました。

当NPOの理念である末端現場で Hand-to-Hand ”ひとりひとりに確実に手渡す” という貢献活動が今年も達成できました事をここにご報告致します。今年度の奨学金募金の際には大変なご理解とご支援を頂きましたたくさんの皆様方へここで再度、心からの御礼を申し上げます。来年度への継続的なご支援もどうぞよろしくお願い致します。来年も計70万円募金を目標に活動をすすめていきます。

(Dec. 5, 2017 記、伊東眞一)

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